【高校入試対策】関数とグラフ 動点Pの考え方(2)|動点を含む三角形を切る・付け足す

グラフ上の△AOPの面積が10のとき、点P の座標を求めなさい

まずは動点を文字で置く!

次はグラフ上の三角形の面積を出すために
底辺と高さが知りたいけど…

この形だとどちらも分からない…

模試や過去問演習でこのような状況に陥ったことはありませんか?

「動点を文字で置いたはいいけれど、結局面積が出せない…」
動点P対策を始めた受験生の多くが数学で抱える大きな悩みです。

これはそんな受験生に向けた
関数とグラフ 動点Pを攻略するための記事です!

グラフに「動点P」の絡む問題は多く受験生が苦戦している問題です。

だからこそ、動点Pが攻略できると他の受験生との大きな差を生み出すことができます。

底辺も高さも分からない三角形の面積はどう出す?

三角形を切る解き方は?
三角形を付け足す解き方は?

比の使い方は?

二つの解き方の比較

この記事では「動点を含む三角形の面積」を題材として、
上記のことを徹底解説します。

「底辺も高さもパッとはわからない図形も対処法が決まっている」
と納得できることがこの記事を読んでもゴール地点です。

この感覚を身に付けて、動点の問題への苦手意識を克服しましょう!

動点P の座標の置き方(復習)

関数 y=x2y=x^2 上に点P をとる。

点P のx座標を t として 点Pの座標を文字式で表しなさい。

y=x2y=x^2x=tx = t を代入すると

y=t2y=t^2

よってP(t,t2)P(t, t^2)

動点の座標を文字式で置く自体は意外と簡単にできます。
そしてこうすることで、動点を定点と同じように扱うことができます

動点の置き方の詳細と動点を含む三角形の面積(底辺・高さが分かりやすい形)の求め方は以下の記事で解説しています。

この先は、動点の座標を文字式で表す方法とそのメリットを理解している前提で解説を進めるので、
これらに不安がある方は先にチェックしましょう!

関数とグラフ|底辺も高さも分からない三角形の面積はどう求める?

関数 y=x+4y=x+4 上のx座標が正の数の位置に点P をとる。

点P、O(0,0)原点O(0,0)A(2,2)A(-2,2)を頂点に持つ三角形の面積が10であるとき、
点P の座標を求めなさい。

今回のメインテーマです。この問題に取り組みましょう!

まずはセオリー通りに、点P の座標を文字式で表します。

点P のx座標をt とすると
P(t,t+4)P(t,t+4)

ここまでは簡単に出せますね。

肝心の△AOP を図示してみると…

△AOP は底辺も高さもこのままではわからない形…

ここで手が止まってしまう方は決して少なくないです。

このような図形の面積を求められるようになることが今回の目標です!

今回は解法を2パターン紹介します。

まずは「三角形を切る解き方」から!

グラフ上の面積を求める|三角形を切る解き方

関数 y=x+4y=x+4 上のx座標が正の数の位置に点P をとる。

点P、O(0,0)原点O(0,0)A(2,2)A(-2,2)を頂点に持つ三角形の面積が10であるとき、
点P の座標を求めなさい。

P(t,t+4)P(t,t+4)

動点P の座標を文字式で表すところまではすでにクリアしています。

次は、三角形を切って面積を求めます。

確認ですが、
三角形を切る理由は「底辺と高さが求められる三角形を作ること」です。

そのことを考慮すると、
面積の切り方は縦か横(x軸かy軸に平行)が望ましいです。

今回は両方のパターンで切ってみて、それぞれどうなるか確認をしましょう!

x軸に平行に切るパターン

三角形を切った線とOP の交点をB として、
△AOB と△PAB に切り分けてそれぞれの面積を求めます。

点B の座標が分かれば、
AB の長さをそれぞれの三角形の底辺として扱えそうですね。

実際に点B の座標を求めてみようとすると…

AB // x軸より、点B のy座標はA と同じ2のはずだけど、
点B のx座標がいくつになるかよく分からない…

実はこの問題は、x軸に平行に切ってしまうと非常に難しくなってしまいます。

x軸パターンはいったんここで止めて、今度はy軸パターンを見てみましょう。

y軸に平行な切り方

三角形を切った線とAP の交点をC として、
△AOC と△COP に切り分けてそれぞれの面積を求めます。

点C の座標が分かれば、
OC の長さをそれぞれの三角形の底辺として扱えそうですね。

実際に点C の座標を求めてみようとすると…

点C は関数 y=x+4y=x+4 の切片ですね。
よってC(0,4)点C(0,4)

ということは、OC の長さは4です。

OC を底辺とみた時の△AOC の高さは
点A のx座標より 2

同様にと△COP の高さは
点P のx座標より t

よって求める面積は

S=12×4×2+12×4×tS=\frac{1}{2} \times 4 \times 2 + \frac{1}{2} \times 4 \times t

=12×4(2+t)=\frac{1}{2} \times 4 (2 + t)

このように面積を求めることができます!

面積を文字式で表すことができればあと少し。

△AOP の面積は10 なので、
「面積の文字式」 = 「面積の値」で方程式を立てる

12×4(2+t)=10\frac{1}{2} \times 4 (2 + t)=10
2+t=52 + t=5
t=3t=3

P(t,t+4)P(t,t+4)t=3t=3 を代入すると
P(3,7)P(3,7)
と分かりクリアです!

三角形を切るときのヒント

横か縦(x軸かy軸に平行)で切る

切断後に現れる新しい点の座標が求められる

三角形を切る場合は、横か縦(x軸かy軸に平行)で切ることがセオリーです。

今回は縦(y軸に平行)に切るとうまくいきました。

切断後に現れる新しい点(点B や点C )の座標が求められる切り方を選びましょう

基本的にはx軸かy軸で切れる場合はそれを優先すれば簡単に解けます。

どちらも選べない場合は、切った後の処理が簡単になる方(座標が分かる方)を選びましょう。

次は、もう一つのパターンである
「三角形を付け足す解き方」を解説します!

グラフ上の面積を求める|三角形を付け足す解き方

関数 y=x+4y=x+4 上のx座標が正の数の位置に点P をとる。

点P、O(0,0)原点O(0,0)A(2,2)A(-2,2)を頂点に持つ三角形の面積が10であるとき、
点P の座標を求めなさい。

P(t,t+4)P(t,t+4)

動点P の座標は引き続き使いましょう。

ここでグラフをもう一度チェック。

なぜこの三角形の面積を求めるのが難しいかというと
底辺も高さもよくわからないから
でしたね。

これを解決する方法は、三角形の切断以外にもあります。

このように△ADO を付け足してあげます。

点D は y=x+4y=x+4 とx軸との交点なので
D(4,0)点D(-4,0)

新しく登場する点D の座標は求められますね。

この三角形を付け足すと全体の模様が大きく変わります。

AOP=PDOADO△AOP = △PDO – △ADO

△AOP を「全体 ー 付け足した部分」 とみることができます!

さらに△PDO(全体)と△ADO(付け足した部分) をチェックすると
どちらの三角形も底辺と高さが求めやすい形になっています。

どちらの三角形も底辺は DO=4DO=4
△PDOの高さは点P のy座標 t + 4 で、△ADOの高さは点A のy座標 2 なので

PDO=12×4×(t+4)△PDO=\frac{1}{2} \times 4 \times (t+4)

ADO=12×4×2△ADO=\frac{1}{2} \times 4 \times 2

AOP=12×4×(t+4)12×4×2△AOP=\frac{1}{2} \times 4 \times (t+4)-\frac{1}{2} \times 4 \times 2

=12×4×(t+2)=\frac{1}{2} \times 4 \times (t+2)

後は三角形を切断したときと同様に、
「面積の文字式」 = 「面積の値」で方程式を立てる

12×4(2+t)=10\frac{1}{2} \times 4 (2 + t)=10
2+t=52 + t=5
t=3t=3

P(t,t+4)P(t,t+4)t=3t=3 を代入すると
P(3,7)P(3,7)
と分かりクリアです!

三角形を付け足すときのヒント

付け足したあとの「全体の三角形」の面積が求められる
「付け足した三角形」の面積が求められる

付け足した後に現れる新しい点の座標が求められる

三角形の付け足しは、切断と比べると自由度が高いため難しく感じますが
ここでもやはりヒントはあります。

まず、全体の三角形と付け足した三角形がともに
「底辺と高さがすぐに分かる三角形」 になっていることが重要です。

そのためには付け足した三角形の底辺か高さが、x軸かy軸に平行になっている必要があります。

さらに、付け足した後に現れる新しい点の座標が求められる必要もあります。

この点の座標を用いて面積の計算をするため、それが求められないと詰まってしまいます。

ここまでで「三角形を切る解き方」と「三角形を付け足す解き方」を紹介しました。
次はこれらの解法を比較してみましょう。

動点問題の面積|三角形を切る解法と付け足す解法の違い

「三角形を切る解き方」と「三角形を付け足す解き方」

どちらも高校入試で十分に使える解法で、
「この方法はダメで、こちらが正解」
という関係ではありません。

その前提でそれぞれの解法を比較すると…

まず、多くの生徒がすぐに使えるようになるのは「切る解法」です。

縦か横に切る。
分割したそれぞれの図形の面性を求める。

やるべきことが明確なのですぐに身につきやすいです。

ただし、この先の応用に役立つのは「付け足す解法」です。

これはグラフをより幾何的に見る必要があり、そこがとにかく難しいところです。

しかし、この先に控えている「比の利用」や「等積変形」をマスターするためには、
その幾何的な視点が重要です。

さらに、幾何的な視点は平面図形や空間図形問題を解く際にも役立ちます。

「比の利用」や「等積変形」を習得したい、平面図形や空間図形でも得点したいという場合は、
早い段階から「付け足す解法」も練習しておくことをおすすめします。

とはいえ、どちらかに偏りすぎるのもそれはそれでよくないです。

結局はどちらもできるようになっておく必要があります。

簡単だからと言って「切る解法」ばかりを使わない
なんでも「付け足す解法」で解こうとしない

難しいですが、最適な解法を選べるようにどちらも使いこなせることが重要です。

今回扱わなかった問題

今回は、

  • 三角形を切る解法
  • 三角形を付け足す解法

どちらでも解きやすい問題を扱いました。

しかし、実際の入試では、

  • 切断しても面積が出しにくい
  • 付け足しや切断だと時間がかかる

といった問題も出題されます。

それらの問題は「比の利用」「等積変形」の考えを用いることで解決できることがあります。

今回扱った解法が身についたら、次はより幾何的なアプローチの学習に進みましょう!

まとめ

動点を含む三角形の面積について、
「切る解法」と「付け足す解法」を解説しました。

どちらの解法も特徴をおさえて、自分で使えるように練習をしましょう。

特に、「比の利用」や「等積変形」までマスターしたい場合は、
「付け足す解法」で幾何的な視点を養いましょう。

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