【高校入試対策】一次関数の式を速攻で求めるには?|連立方程式を利用しない解法

一次関数の式を求める問題は、中学2年生数学の中でも特に重要です。

都立高校入試をはじめとする公立高校入試でも、ほぼ毎年のように出題されます。
特に都立高校入試では、二点の座標から一次関数の式を求める問題が頻出です。

多くの解説では、

  • 式の形 y =ax + b を宣言する
  • 二点の座標を代入して、連立方程式を立てる
  • 連立方程式を解く
  • 求めたa, b を y = ax + b に代入する

このように連立方程式を軸とした方法が紹介されています。

もちろん、この方法でも正解にはたどり着けます。

しかし一次関数の式を求めるには、もっと効率の良い処理方法があります。

  • なぜ連立方程式を使う方法が非効率になりやすいのか
  • 一次関数の式を比で求める方法
  • 一次関数の式を比で求める方法(ハイブリッド版)
  • それぞれの手法の比較

これらについて徹底解説をします。

この記事を読み終える頃には、各手法の特徴をおさえて
問題ごとに最適な解き方を選べるようになります。

一関数の式を求めるときに、なぜ連立方程式を使わない方がよいのか

なぜ連立方程式を使わない方がよいのか。

それは、処理にかかるコストが大きいからです。

実は連立方程式を使う方法は行うべき処理が多く、
特に計算スピードが速くない人ほど多くの時間を取られてしまいます。

まずは実際に
「連立方程式で解く場合の手順」と「そうでない場合の手順」をそれぞれ確認してみましょう。

二つの手法を比較して、連立方程式を用いる手法の方がコスパが悪いということを体感してもらいます。

一次関数の式を求める二つの方法

(2,5)(4,1)(2, 5) と(4, 1)

この二点を通る一次関数の式を、二通りの方法で求めます。

それぞれの手順についてよくチェックしてください。

一次関数の式を連立方程式で求める方法

まずは y=ax+by=ax+b と式を宣言する。

次に二点の座標を代入して連立方程式を立てる。
今回は (2,5)(4,1)(2, 5) と(4, 1) を代入。

5=2a+b5=2a+b
1=4a+b1=4a+b

立式した連立方程式を解く。
b の係数が常にそろうため、この連立方程式は加減法で解く。

a=2,b=9a=-2, b=9

はじめに宣言した式 y=ax+by=ax+b にこれらを代入する。

y=2x+1y=2x+1

これでクリア!

  • 式の形 y =ax + b を宣言する
  • 二点の座標を代入して、連立方程式を立てる
  • 連立方程式を解く
  • 求めたa, b を y = ax + b に代入する

この手法は、すでに連立方程式が解けるのであれば新たな考え方が不要な反面
連立方程式を解くのに時間がかかることが弱点です。

時間がたっぷりある場合は連立方程式でも問題はないのですが、
実際の試験は制限時間が設けられていますよね。

入試試験は時間との戦いでもあります。

同じ結果をより少ない時間・労力で出せるのであれば
当然そちらを選びたいですよね。

次は連立方程式を用いない解き方を紹介します。

一次関数の式を比で求める方法

この方法は初見の型もいると思うので、先に簡単に説明しておきます。

比で求めるとは、座標から変化の割合を直接見る考え方です。
具体定期にどういうことなのか、解法の流れを見ながら理解してください。

まずは y=ax+by=ax+b と式を宣言する。

次に二点の座標を縦に書く。

(2,5)(2, 5)
(4,1)(4, 1)

二点の座標から変化の割合a を求める。

二つの座標を上から下に見た時
x が2増えて、y が4減っている。
よって変化の割合 a=2a=-2

次に(2,5)(2, 5) の座標と 変化の割合から切片を求める。

(2,5)(2, 5)
(0,b)(0, b)

x座標を2から0に移動させたときにy座標は4増える。
よって切片 b=5+4=9b=5+4=9

a=2,b=9a=-2, b=9y=ax+by=ax+b 代入する。

y=2x+9y=-2x+9

これでクリア。

  • 式の形 y =ax + b を宣言する
  • 二点の座標から変化の割合a を求める
  • 座標と変化の割合から切片b を求める
  • 求めたa, b を y = ax + b に代入する

工程数は連立方程式のパターンと同じですが、
変化の割合a と切片b を求めるのにかかる時間が大幅に短縮されています。

慣れてくれば暗算でa, b を求めることができるのがこの手法のストロングポイント。
そこまで鍛えることができればさらにスピードも増しますね。

それぞれの手法を実際に見てどう感じましたか?

もしかしたら比で解くパターンは初見だったという人も多かったかもしれませんね。

ただ、もしも比の手法がマスターできれば大幅なコストダウンが見込める、
ということは感じてもらえたと思います。

この解き方を見てすぐに実践できる方はもう文句なしです。

演習を重ねてさらに洗練してください。

ただ実際は、比で解き切る方法を難しく感じる方が多いと思います。

次はそのような人向けに
変化の割合aを公式で 、切片b を一次方程式で解くハイブリッドな手法を紹介します。

一次関数の式を比と方程式で解く方法(ハイブリッド法)

変化の割合a を求める公式(比の考え)

(2,5)(4,1)(2, 5) と(4, 1) の座標から変化の割合を求める公式を紹介します。

a=1542=42=2a=\dfrac{1-5}{4-2}=-\dfrac{4}{2}=-2

分母をxの増加量、分子をyの増加量として計算をすることで
変化の割合を求めることができます。

注意点は数値の書き込み方。

はじめに分数の線を引きます(□は実際には書かなくてOKです)

a=a=\dfrac{□-□}{□-□}

つぎに座標 (4, 1) をx座標を分母、y座標を分子に書きこみます。
※(2, 5) を先に代入して大丈夫です、大事なのはどちらかの座標を先に書き込むこと。

a=14a=\dfrac{1-□}{4-□}

それから座標 (2, 5) をx座標を分母、y座標を分子に書きこみます。

a=1542a=\dfrac{1-5}{4-2}

これでa の値を求めることができます。

a=1542=42=2a=\dfrac{1-5}{4-2}=-\dfrac{4}{2}=-2

x が2増えてy が4減ったから…
のように頭の中で考えることが難しい場合は、
慣れるまでこの公式を用いましょう。

切片b を一次方程式で求める方法(方程式の考え)

変化の割合a が分かっている状態で切片b を求める方法を紹介します。

まず y=ax+by=ax+ba=2a=-2 のみを代入します。

y=2x+by=-2x+b

これに座標 (2,5)(2, 5) を代入してb を求めます。

5=4+b5=-4+b
b=9b=9

y=2x+by=-2x+bb=9b=9 を代入します。

y=2x+9y=-2x+9

これでクリア。

a は公式(比の考え)を使って解く
b は一次方程式を使って解く

この手法でも、連立方程式を解くよりは短時間で式を求めることができます。

一次関数の式を求める手法の比較

ここまでに登場した手法を改めて整理します。

まずは連立方程式を用いるパターン。

次は比で解くパターン。

最後はa は比の考え(公式でも暗算でもOK)で、b は一次方程式で解く
ハイブリッドのパターン。

これらについて、いくつかの要素で比較をしましょう。

観点連立方程式ハイブリッド
方程式の文字の数2個0個1個
計算量多い少ない中くらい
ミスの起こりやすさ高い中くらい低い
難易度低い高い中くらい

実際に中学生に指導していて、一番多くの生徒が採用するのが
「比(アシスト)の手法」です。

できれば比で解き切りたいもののやはり難易度が高い。
でも比(アシスト)であればすぐに実践できて、連立方程式よりも楽。

このように感じる生徒が多いようです。

私自身は、まずはハイブリッドの方法を多くの生徒にオススメします!

そして成績上位を目指したい、大学も理系の上位行を目指したいという方には
比で解き切る方法も選択肢として持つことをおすすめします。

各手法の特徴を学んだところで、次は問題演習を行ってみましょう!

実際の演習ではどの問題でも同じ手法で解こうとするとかえってパフォーマンスが悪くなる
ということが体感できる問題をそろえました。

演習

問題1

点 A(2,3)、点 B(6,11) を通る一次関数の式を求めなさい。

まずは式の形を宣言します。

y=ax+by=ax+b

次に変化の割合を比で求めます。

(2,3)(2, 3)
(6,11)(6, 11)

x が4増えてy が8増えているので
a=2a=2

次に切片を求めます。ここでは比を使いましょう。

(2,3)(2, 3) から考えるとx が2減らせばよい、この時y は4減るので
b=34=1b=3-4=-1

a, b を宣言した式に代入すると

y=2x1y=2x-1

連立方程式を使う場合よりも短縮した時間で、
念のため二つの座標を代入して検算しておくと◎です。

問題2

点 A(7, -2)、点 B(3, 3) を通る一次関数の式を求めなさい。

まずは式の形を宣言します。

y=ax+by=ax+b

次に変化の割合を比で求めます。

(3,3)(3, 3)
(7,2)(7, -2)

a=54a=-\dfrac{5}{4}

次に切片を求めます。a が分数の場合は方程式を使うハイブリッド法の方が楽です。

y=54x+by=-\dfrac{5}{4}x+b(3,3)(3, 3) を代入

3=154+b3=-\dfrac{15}{4}+b

b=274b=\dfrac{27}{4}

a, b を宣言した式に代入すると

y=54x+274y=-\dfrac{5}{4}x+\dfrac{27}{4}

係数が分数になる場合はハイブリッド法をおすすめします。

問題3

A(13,23)A(\frac{1}{3}, -\frac{2}{3})、点B(53,23)B(\frac{5}{3}, \frac{2}{3}) を通る一次関数の式を求めなさい。

まずは式の形を宣言します。

y=ax+by=ax+b

与えられている座標が分数の場合、変化の割合を公式から求めることは悪手です。
分数の中に分数が入る(連分数の)形になってしまいます。

比で解けない場合は連立方程式を使わざるを得ません。
ここでは比で解きます。

(13,23)(\frac{1}{3}, -\frac{2}{3})
(53,23)(\frac{5}{3}, \frac{2}{3})

x が 43\frac{4}{3} 増えてy が 43\frac{4}{3} 増えているので

a=1a=1

次に切片を求めます。aが整数であれば比の考えで解きたいですね。

(13,23)(\frac{1}{3}, -\frac{2}{3})

x が 13\frac{1}{3} 減るとy も 13\frac{1}{3} 減るので

b=2313=1b=-\frac{2}{3}-\frac{1}{3}=-1

a, b を宣言した式に代入すると

y=x1y=x-1

座標の値が複雑なときは関数の係数はシンプルになる
比の考えを用いると意外と簡単に解けるというパターンは結構多いです。

工夫ができる人へのタイムボーナスとして設定しているのかもしれませんね。

まとめ

連立方程式を使わない方法は手間がかかる
というよりは比を使うと驚くほど簡単に解くことができる
ということが伝わりましたか?

場合によってはハイブリッド法も使えるように、
解法の選択ができるととても強いです。

入試は時間との戦いなので、
頻出の工程についてはよりスムーズな処理法を会得して、
最適な解法を選べる状態まで鍛え上げましょう!

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