高校数学B 「統計的な推測」 第1章 確率変数と確率分布って何?|確率分布を表にまとめよう!

教科書や問題集で統計的な推測を勉強したいけど、
そもそも使われている語句の意味がよくわからない…

確率と確率変数って違うの?

定期テストや共通テストに向けて学習を始めた高校生からよくそんな悩みを聞きます。

共通テストにおける統計的な推測はそれほど難しい単元ではありませんが、
語句の理解・解き方や考え方の把握を積み上げないと点数にはつながりません。

このページでは、統計的な推測を学習する手始めとして
「確率変数」や「確率分布」の基本を、例題を通してわかりやすく解説します。

これらの語句を理解して自力で確率分布を表にまとめることがこの記事の狙いです。

  • 「確率変数って何?」
  • 「確率分布って何?」
  • 「確率分布ってどうやって計算するの?」
  • 「確率分布を表にまとめるには?」

このような疑問を持つ高校生・受験生はぜひここで基礎を固めて、
定期テストや共通テスト数学の点数アップにつなげましょう!

▶︎ 高校数学B「統計的な推測」シリーズ目録・過去問解説のまとめはこちら!

確率変数・確率分布とは?

まずはそれぞれの用語についてざっくりとした認識を持ちましょう。

  • 確率変数:起こり得る結果に、数を対応させたもの
  • 確率:その結果が起こる「見込み」の強さを数で表したもの
  • 確率分布:その「起こる可能性」を全体として一覧にしたもの

確率は日常でも使う言葉なので、その意味はそれほど難しくないでしょう。

確率変数・確率分布という用語は統計的な推測で初めて目にする方が多いのではないでしょうか。

これらを本当に理解するには、具体例を見ていくことが一番です。

確率変数・確率分布が何を指しているのか、はっきりとしたイメージを持つために
具体例を用いて確認をしていきましょう!

確率変数・確率分布って何?|具体例を用いて解説

確率変数・確率分布について具体例を通して学びましょう。

  1. サイコロ
  2. コイン
  3. じゃんけん

試験や問題でよく問われる、これら三つの例を用いて具体的に解説します。

それぞれの例について、

確率変数を定義する

確率分布を表にまとめる

これらを実践して理解を深めましょう!

サイコロの場合

確率変数を定義する

確率変数とは「起こり得る結果に、数を対応させたもの」でしたね。

1つのサイコロを投げて起こり得る結果は、

1の目が出る
2の目が出る
3の目が出る
4の目が出る
5の目が出る
6の目が出る

これら6通りです。

サイコロは出目がすでに数値なので、
出目を用いた確率変数を定義することを考えましょう。

サイコロを1個投げた時に出る目の値を確率変数Xとする。

Xは1,2,3,4,5,6のいずれかの値を取る。

サイコロを3個投げた時に1の目が出る回数を確率変数Yとする。

Yは0、1,2,3のいずれかの値を取る。

これらはすべて確率変数です。
このように、確率変数の取り方は無数にあることを覚えておきましょう。

問題ごとに設定された確率変数を見抜くことが重要です!

これらのうちから、

サイコロを1個投げた時に出る目の値を確率変数Xとする。

この確率分布をまとめてみましょう。

確率分布を表にまとめる

確率分布とは、その「起こる可能性」を全体として一覧にしたものでした。

確率変数X を「サイコロを1個投げた時に出る目の値」として、
確率分布を表にまとめなさい。

これを例題として実際に確率分布をまとめましょう。

まずは確率変数X の取り得る値の確認から。

X はサイコロの出目の値なので、
Xは1,2,3,4,5,6のいずれかの値を取ります。

確率変数X の分布について、表にしてまとめましょう。

X112233445566計
P16\dfrac{1}{6}16\dfrac{1}{6}16\dfrac{1}{6}16\dfrac{1}{6}16\dfrac{1}{6}16\dfrac{1}{6}11

Xは確率変数でPはその確率。
これらをまとめたものが確率分布。

確率分布をまとめた表を作る流れも覚えておきましょう。

コインの場合

確率変数を定義する

確率変数とは「起こり得る結果に、数を対応させたもの」です。

コインを投げて起こり得る結果は、

表が出る
裏が出る

の2通りですね。

表・裏は数値ではないことに注意。
これらを数値化することで確率変数として扱います。

コインを1回投げた時に、表が出たコインの枚数を確率変数Xとする。

Xは0,1のいずれかの値を取る。

コインを3回投げた時に、表が出たコインの枚数を確率変数Yとする。

Yは0,1,2のいずれかの値を取る。

サイコロ同様に、確率変数の取り方は無数にあることを覚えておきましょう。

これらのうちから、

コインを1回投げた時に、表が出たコインの枚数を確率変数Xとする。

これについて確率分布をまとめてみましょう。

確率分布を表にまとめる

確率分布とは、その「起こる可能性」を全体として一覧にしたもの。

コインを1回投げたとき、表の出る回数について確率分布をまとめなさい。

コインを1回投げて表が出る回数は
0回か1回です。

よって、コインを1回投げたときの表の出る回数を確率変数X とすると、
Xは0,1のいずれかの値を取ります。

確率変数X の分布について、表にしてまとめましょう。

X0011計
P12\dfrac{1}{2}12\dfrac{1}{2}11

このように確率分布を表にまとめられればクリア。

じゃんけんの場合

確率変数を定義する

確率変数とは「起こり得る結果に、数を対応させたもの」です。

じゃんけんをして起こり得る結果は、

勝つ
負ける
あいこ

の3通りですね。

勝つ・負ける・あいこは数値ではないので、
コイン同様にこれらを数値化することで確率変数として扱います。

3人でじゃんけんを1回した時に勝つ人数を確率変数Xとする。

Xは0,1,2のいずれかの値を取る。

今回はこれについて確率分布をまとめてみましょう。

確率分布を表にまとめる

確率分布とは、その「起こる可能性」を全体として一覧にしたものでした。

3人でじゃんけんを1回した時に勝つ人数を、確率変数X とする。
確率変数X について確率分布をまとめなさい。

3人でじゃんけんを一回した時の結果は
勝者0人(あいこ)
勝者1人(1人勝ち)
勝者2人(2人負け)

Xは0,1のいずれかの値を取ります。

確率変数X の分布について、表にしてまとめましょう。
今回は確率の計算が難しいですね。

X001122計
P13\dfrac{1}{3}13\dfrac{1}{3}13\dfrac{1}{3}11

このように確率分布を表にまとめられればクリア。

確率分布と数学Aの確率の関係

ここまでの具体例を通して気が付いたかもしれませんが、
確率分布をまとめるためには数学Aの確率のスキルが必須です。

確率変数の定義や読み取り、確率分布を表にまとめることは数学Bで初めて習うことですが、
具体的な計算は数学Aですでに学習したものを用います。

数学Aの確率があいまいな場合は早い段階で必ず復習をしておきましょう!

確率分布を表にまとめよう! 問題演習

考え方がつかめた方は問題演習に進みましょう。

問題・解答はpdf、解説は別の記事にまとめています。

練習問題[PDF] / 解答[PDF] / 練習問題解説ページ

まとめ

  • 確率変数:起こり得る結果に、数を対応させたもの
  • 確率:その結果が起こる「見込み」の強さを数で表したもの
  • 確率分布:その「起こる可能性」を全体として一覧にしたもの

確率変数・確率分布について具体例を用いて解説を行いました。

さらに確率分布を表にまとめる手順について解説を行いました。

  1. 確率変数を定義する
  2. 確率変数の取りうる値を考える
  3. 確率分布を表にまとめる

確率分布を表にまとめる手順はしっかりと覚えておきましょう。

例題・演習以外の問題についても、
自力で確率分布をまとめる練習を重ねてください。

次回は期待値・分散・標準偏差について解説します。

▶第2章|期待値・分散・標準偏差を求めるには?|確率分布の活用

▶︎ 高校数学B「統計的な推測」シリーズ目録・過去問解説のまとめはこちら!

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