大学入学共通テスト2024年度 本試験 解説【統計的な推測】【数学Ⅱ・数学B・数学C】

2024年度大学入試共通テスト本試験(数学ⅡBC)で出題された「統計的な推測」について、全設問を順番にやさしく丁寧に解説します。
試験問題の概要
各設問の解説
解くために必要な考え方・公式
単元ごとの復習ポイント
これらについて分かりやすくまとめています。
大学入試・共通テスト・学校の定期テスト対策にご活用ください。
▶︎ 統計的な推測を最初から整理したい方はこちら(シリーズ目録)
試験問題の概要

2024年度の本試験のテーマは、ある地域で日曜日の天気が晴れとなる確率でした。
確率変数Xについて
- X = 1 … 晴れ
- X = 0 … それ以外
と定義することで、天気を数値として扱うことが本試験の特徴です。
大きな流れは次の3段階です。
① 確率変数X について整理(確率分布・期待値)
- 晴れる確率をpとした時の、確率変数Xの期待値
② 過去の一部データを使って母平均を推定する(標本平均・信頼区間)
- 連続する300週の日曜日の天気データをもとに、日曜日に晴れる確率(母平均)の95%信頼区間
③ ある事象の頻度を考察する(確率)
- 「ちょうど3週連続で日曜日に晴れる」ことがどのくらいの頻度で起こり得るのかの考察
題材は少し特殊なもの。
「天気」という数値化が難しそうなものを扱っています。
設問は1, 2題目は「統計的な推測」の頻出問題です。
3題目は頻出問題ではなく、文章をよく読んで考えるべき問題です。
どの場面でどの手法を使うか
各場面で問われていることとその解決策
こちらを意識しながら読み進めてみてください!
問題の解説

① 確率変数X について整理(確率分布・期待値)
ア … 0
イ … 3
ウ … 1
エ … 2
オ … 0
📘解説
まず問われたのは確率変数X(天気について)の期待値。
今回は値段などの数値ではなく、天気を確率変数として扱います。
確率変数X がどのように定義されているか、からチェックしましょう。
確率変数Xについて
- X = 1 … 晴れ
- X = 0 … それ以外
このように数値化することで、統計的な推測で学んだ様々な手法が使えるようになりますね。
次に日曜日に晴れる確率をp とおいて、確率分布をまとめます。
| X | 0 | 1 | 計 |
| 確率 | 1 – p | p | 1 |
この確率変数X がとる期待値は

確率変数X(天気について)の期待値はp
期待値と確率の数値が一致しているところが注目ポイントです。
このことから母平均 = 日曜日に晴れる確率となり
母平均が分かれば日曜日に晴れる確率が分かりますね。
🧩解答に必要な考え方・公式
解説で用いた考え方・公式をまとめています。
不安のある単元は復習しましょう!
確率分布
② 過去の一部データを使って母平均を推定する(標本平均・信頼区間)
これは少しつかみにくいですが、母平均の推定の問題です。
母平均とは確率変数の取る期待値のこと。
そして先ほど、期待値と確率の数値が一致することを確認しました。
つまり、母平均が分かればその数値がそのまま、日曜日に晴れる確率となるということ。
母集団・標本の問題は解答の手順がかなり決まっています。
いきなり答えについて考えるのではなく、はじめに必要な手順を踏んでいきましょう。
まずは語句に対応するものについて整理から。
- 母集団 … ある地域の日曜日の天気
- 標本 … ある地域のある期間について、連続したn週の日曜日の天気
次に標本平均について考えます。
| 天気 | 日数 |
| 晴れ | 75 |
| 晴れ以外 | 225 |
| 計 | 300 |
与えられたから標本平均は

と分かりますが、あとで母平均の推定を行うための準備もしておきましょう。
- 母平均 … m
- 母標準偏差 … σ
標本の大きさが十分に大きいとき、標本平均がとる分布は正規分布です。

母標準偏差が分かれば、あとは95%信頼区間を求めるだけなのですが…
今回は母標準偏差が分からない設定です。
母標準偏差が分からない場合の処理方法もここでつかんでおきましょう。
標本の大きさが十分に大きければ、母標準偏差の代わりに標本標準偏差を用いることができる
つまり、標本標準偏差が分かればそれを母標準偏差として使えるということ。
標本標準偏差を求めて、それを母標準偏差とします
標本標準偏差をS として


ここでX についてもう一度見ておきましょう。
X は0 か1 をとる確率変数です。
0 も 1 も二乗しても値が変わらない数であることを利用すると…

標本平均はすでに1/4 と分かっているので、Sの値は

これで標本標準偏差(=母標準偏差)が分かりました。
最後に母平均m に対する95%信頼区間について。

統計的な推測単元における計算問題は、計算の工夫で処理時間を短縮しましょう!
よって求める区間は

連続する300週の日曜日の天気データをもとに、日曜日に晴れる確率(母平均)の95%信頼区間は
0.201以上0.299以下
🧩解答に必要な考え方・公式
解説で用いた考え方・公式をまとめています。
不安のある単元は復習しましょう!
標本平均
母平均の推定
~準備中~
③ ある事象の頻度を考察する(確率)
カ … 3
キ … 3
ク … 3
ケ … 2
コ … 1
サ … 8
📘解説
統計的な推測というよりは数学Aの場合の数・確率寄りの問題です。

最終的にU₃₀₀ の期待値(つまり確率)を求めることがこの小問の目的です。
まずはU₄ の期待値について考えます。
これは連続する4週のうちちょうど3週連続で晴れる回数の期待値(つまり確率)ですね。
ここでは、日曜日に晴れる確率は1/4 で固定して話を進めます。

次にU₅ の期待値について考えます。


最後にU₃₀₀ の期待値について考えます。

問題文中の誘導に従って答えを求めましょう。

連続する300週の中で「ちょうど3週連続で日曜日に晴れる」回数の期待値は21/8
🧩解答に必要な考え方・公式
この問題は確率の計算と、問題文をよく読んで誘導に乗ることが重要です。
まとめ
2024年度大学入試共通テスト 本試験 数学ⅡBC 統計的な推測について解説しました。
各場面で何が問われていて、それをどう解決するのかをうまくつかみましょう。
考え方・公式があいまいな単元は必ず復習を行って、今年の共通テストで高得点を取る準備をしてください!
▶︎ 統計的な推測を最初から整理したい方はこちら(シリーズ目録)
共通テスト・大学入試に向けて勉強を始めたい方は、林個別指導中にお問い合わせください。
無料のオンライン体験授業も用意しております!


