東京都 公立高校入試 数学 大問3(関数とグラフ)|正答率から見る「取る問題・捨てる問題」

関数とグラフは、
「結局何をすればよいのか分からない」
「情報量の多さについていけない」
という声が非常に多い分野です。

東京都の公立高校入試・数学の大問3は、
一次関数または二次関数を題材にしながら、
グラフを正しく読み取り、書き進められるかが問われます。

特に、

  • 問1・問2は取りたいのに失点してしまう
  • ラス問(動点)に時間を取られて他で失敗する

こうした悩みを抱えている受験生は少なくありません。

この記事では、
都立入試・大問3の出題構成と正答率データをもとに、

  • どこを確実に取るべきか
  • どこは割り切ってよいのか
  • どの力を優先して身につけるべきか

を整理します。

「関数とグラフで安定して点を取れるようになりたい」
という方は、ここで全体像を押さえてください。

東京都 公立高校入試 数学 大問3 概要

まずは大問3全体の構成を確認し、
その後、正答率データから「優先すべき小問」を整理していきます。

東京都都立高校入試の数学 大問3は、関数とグラフの問題です。

  • 一次関数とグラフ
  • 二次関数とグラフ

これらのうちどちらかが題材となり、
毎年小問が3題出題されます。

一次関数とグラフ

(1) 座標を求める問題 …5点
(2)一次関数の式 …5点
(3) 動点の問題 …5点

二次関数とグラフ

(1) 変域を求める問題 …5点
(2)一次関数の式 …5点
(3) 動点の問題 …5点

大問3では一次関数・二次関数どちらが出題されるかで(1)の内容が変わります。

(2)はどちらのパターンでも一次関数の式が問われることが多いです。

(1)、(2)を安定して得点することが数学の点数upのためのカギです!

東京都 公立高校入試 数学 大問3 正答率

2020年度から2025年度の6年間の正答率を参考に
年度ごとの大問の正答率
問題ごとの正答率

これらをまとめています。

年度ごとの大問の正答率

2025年度から2020年度の大問3の正答率は平均50.5%(42.1~54.7%) です。

年度ごとに多少の変動はありますが、比較的正答率の安定している大問です。

正答率が下がる原因としては…
小問(1)(2)が例年よりやや難しい問題が出題されている

ことがが予想されます。

問題ごとの正答率

続いて、問題ごとの正答率をまとめました。

正答率の高い問題 … 失点してはいけない!
正答率の低い問題 … 他と差が付きやすい!(場合によってはスルー推奨も)

各小問との向き合い方をここで把握しましょう。

(1)座標を求める問題(一次関数のパターン)

平均79.6%(73.7 %~88.7%)
直線上の点P の座標について、
与えられたy座標の値をもとにx座標を特定する問題です。


(1’)変域を求める問題(二次関数のパターン)

平均70.6%(67.7%~74.2%)
与えられたx座標の定義域をもとにy座標の変域を求める問題です。
問題形式がやや分かりにくいので、
事前に一度は解いておく必要があります。


(2)一次関数の式

平均63.1%(38.6 %~71.0%)
二点の座標をもとに、それらを通る一次関数の式を求める問題です。
2023年度だけ極端に正答率が低いものの、
それ以外の年度はかなり安定している小問です。


(3)動点の問題

平均13.1%(8.9%~17.4%)
問題文をもとに点Pの座標を求める問題です。
難度は高いですが、数学で80点以上を取るためにはチャレンジしたい問題です。

小問の(1)(2)の正答率は比較的高く、(3)が極端に低いのが大問3の特徴です。

各小問の対策へ進む前に、(3)の問題との向き合い方を確認しておきましょう。

東京都 公立高校入試 数学 大問3 (3)ラス問は飛ばす?

東京都 公立高校入試 数学 大問3 (3)の平均正答率は13.1%です。

他の問題と比べると極端に正答率が低いですね。

大問3のラス問は飛ばした方がよいのか、数学の目標点数をもとに整理しましょう。

目標点数が73点未満であればスルー推奨

目標点数が73点未満の方は、大問3の最後の問題は飛ばすことをおすすめします。

この問題を解くためにかける時間を、大問1などの見直しに使った方が得点が上がる可能性が高いです。

目標点数が73点以上であれば解けるか検討

目標点数が73点以上の方は、大問3の最後の問題が自分に解けるか検討しましょう。

この点数を狙うためには、前提として大問3(3)が平均的な難度であれば解ける必要があります。

仮に自分の手に負えないと感じる場合は、
今年のこの問題の難問なのだと判断して他の問題で点数を確保しましょう。

目標点数をもとに(3)への取り組み方を決めておきましょう。

東京都 公立高校入試 数学 大問3 各小問の対策

大問3 関数とグラフに取り組むために非常に重要なポイントを確認してから、
各小問の対策についてチェックをしましょう。

【超重要!】文章に沿って自分でグラフを書く

関数とグラフの問題で最も重要なことは「文章に沿って自分でグラフを書く」ということ。

これは題材が一次関数でも二次関数でも同様です。

文章に沿ってグラフを書き進めながら、その都度重要な式や座標を特定していく。

ある一次関数を書き込んだら、x切片とy切片の座標は特定する。
さらにもうひとつの一次関数を書き込んだから、ふたつの一次関数の交点の座標を特定する。

このように、設問に振り回されることなく、重要な式や座標を特定する

このことを前提に読み進めてください。

問1 座標の問題/変域の問題

大問3 関数とグラフは、出題される関数によって問1の内容が変わります。

  • 一次関数が出題 … 座標の問題
  • 二次関数が出題 … 変域の問題

それぞれの対策について解説を続けます。

座標を求める問題

一次関数のグラフ上にある点について、y座標が与えられたときに、
x座標の値を求める問題です。

  1. 式を書く
  2. 何を代入するか書く
  3. 方程式を解く
  4. 答えを座標としてまとめる

正答率を安定させるために、毎回同じ手順で解きましょう。

変域を求める問題

二次関数についてx の変域が与えられたときにy の変域を答える問題です。

(0以下の数)≦ x ≦(0以上の数)でx の変域が与えられているときは要注意。
最大値・最小値のどちらかが0を取ります。

このようにパターンに当てはめて答えることもできますが、後々のことを考えると、
ここはグラフを書いて処理をすることに慣れておいた方がよいです。

  1. グラフを点線で書く
  2. 範囲の両端の点を取る
  3. 点と点を実線で結ぶ
  4. y の変域を答える

正答率を安定させるために、毎回同じ手順で解きましょう。

問2 一次関数の式

問2は一次関数の式を求める問題です。

一次関数の式を求める問題のパターンはいろいろありますが、
都立高校入試では、二つの点を通る一次関数の式を求める問題が頻出です。

これには大きく分けて二通りの解法があります。

y=ax + b に二点の座標を代入して、連立方程式として解く

まずはこの解法を確実にこなせるように練習をしましょう。

少し時間はかかるものの、連立方程式の処理でクリアできるため、
数学苦手意識がある人にはこの解法をおすすめします。

二点から変化の割合を求めてから、一点の座標を代入して解く

この方法は連立方程式よりも速く解くことができる、高得点を狙う人向けのものです。

連立方程式を使わずに式を求める考え方については、次の記事で詳しく解説しています。

問3 動点の問題

※ ここは目標点が73点以上の人向けのパートです。
まずは問1・2を安定させたい人は、読み飛ばして問題ありません。

「動点P の座標を文字で置いての方程式の立式」「等積変形の処理」で解くパターンが多く出題されます。

まずは動点P を攻略することが問3クリアへの一歩です。

「動点P の処理法が分からない・文字で置くことは知っているけどそのあとが分からない」
という人向けに記事を用意しています。

「動点は置けるけど結局面積が出せない…」
という方には動点を含む三角形を切る・付け足すことで面積を出す解法を学ぶことをおすすめします。

ここまでクリア出来たら、あとは過去問を通して演習を行いましょう。

確実に点数を取りたい・問題を解くのにかかる時間を削りたいという方は
「比の利用」や「等積変形」まで学習しておくと◎です。

東京都 公立高校入試 数学 大問3 取り組む時期

数学の過去問は大問ごとに演習をすることをおすすめします。

まずは制限時間などは気にせず、しっかりと得点ができるかをチェックすることから始めましょう。

大問3に取り組むおすすめの時期は3年生の夏休みと冬休み。

3年生の夏休みにやること

方程式・一次関数の基本を徹底復習をしましょう。

方程式の正答率が低いと計算間違えが多発するので、
まずは方程式をきちんと解くことから。

一次関数の基本については、
座標の求め方、式の求め方を夏の間に必ずクリアしてください。

一次関数とグラフの問題は、必ずしもこの時期に演習しなくても大丈夫です。

中学3年生範囲の先取り、一次関数と二次関数の基礎定着。
これらを先に終わらせることをおすすめします。

3年生の冬休みにやること

一次関数・二次関数の基本を徹底復習をしましょう。

  • 一次関数の式を求める
  • 二次関数の変域を求める
  • 方程式を解く

これらに弱みがある場合は最優先でクリアする必要があります。

基礎定着が完了したら、模試や入試の過去問で演習をしましょう。

問1、2が毎回得点できていればとりあえずは問題なし。

問3を得点したい人は、過去問を繰り返し演習。
動点の処理、等積変形の処理は問題演習を通じて身に付けましょう。

まとめ

東京都 公立高校入試 数学 大問3は関数とグラフは得点確保がしやすいパートです。

問1・問2を確実に取ることが最重要です。

問3は余力がある人向けのチャレンジ問題
ハイスコアを目指す際は問3まで対策を行いましょう。

動画で解説

動画での解説もありますので、ぜひご覧ください。

東京都 都立高校入試 数学 全体の傾向と対策はこちら

「東京都 都立高校入試 数学 全体の傾向と対策」では大問1から5についての大まかな説明、61点を取るプランと78点を取るプランについて説明しています。

未読の方はぜひこちらも参考にしてください。

大問3以外の解説はこちら

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