高校数学B「統計的な推測」二項定理と二項分布の関係|やさしく解説

高校数学B「統計的な推測」で登場する二項分布。

高校数学Ⅱ「式と証明」で登場する二項定理。

これらの名前ってかなり似ていますよね?

じつはこれらは単に名前が似ているだけでなく
式どうしにも深いつながりがあります。

この記事では二項定理と二項分布の関係について、わかりやすく解説します。

  • 「二項分布って何?」
  • 「二項定理って何?」
  • 「二項分布と二項定理の関係は?」

という疑問を持つ高校生・受験生の方は、ぜひここで基礎を固めて、統計的な推測への理解を深めましょう!

二項定理とは?

二項定理は、多項式(項が2つ)の式の累乗を展開するときに使う公式です。

このような公式を教科書で見たことがあると思います。

式で覚えるのは難しいので、
2項の累乗を展開するときに使う公式
で覚えておきましょう。

二項定理の使い方

(a + 2)⁵ を展開したときのa³ の係数を、
二項定理を用いて求めなさい。

二項定理を用いると、a³ の係数は以下のように表すことができます。

これを計算してみると…

よって求める係数は

このように、2項の累乗を展開するときに使うのが二項定理です。

二項分布とは?

二項分布とは、
結果が{成功・失敗}のように2通りの試行を n 回行うときの確率を表す分布です。

成功する確率がp の試行をn回行って、成功がちょうど回起こる確率は

このように表すことができます。

二項分布の使い方

サイコロを10回投げた時、3の倍数の目がちょうど2回出る確率を、
二項分布を用いて求めなさい。

3の倍数の目が出る確率は 1/3
それ以外の目が出る確率は 2/3

10回投げて3の倍数がちょうど6回出る確率は

このようにして確率を求めます。

二項定理と二項分布はどこがつながっているの?

二項定理は、項が2つ)の式の累乗を展開するときに使う公式

二項分布は、
結果が{成功・失敗}のように2通りの試行を n 回行うときの確率を表す分布

どちらも2つのもの(項や事象)について扱う式ですね。

2つのものから選んで~の工程があるため組み合わせC が用いられており、
その結果どちらも似た形の式になっています。

冒頭でも触れた通り、じつはこれらは単に名前が似ているだけでなく
式どうしにも深いつながりがあります。

その関係について詳しく見ていきましょう。

二項分布の総和が1であることが証明できる

二項定理の左辺に

a = 1 – p
b = p

を代入すると

このように表せます。

一方、二項定理の右辺にも同様の代入をすると

これは成功する確率がp の事象をn回行ったときに起こる結果の総和です。

コインを5回投げて表の回数を考える場合であれば

表が0回
表が1回
表が2回
表が3回
表が4回
表が5回

これらをすべて足したものになります。

代入した左辺と右辺で式を作ると

これは、

成功する確率がp の事象をn回行ったときに起こる結果の総和が1である

ということを表しています。

二項分布で起こりうる確率の総和が1である。

これは二項分布の公式が成立するための重要な条件です。

普段使っている公式が確率分布として成立している理由が、
実は二項定理の展開構造から説明できてしまう。

二項分布と二項定理には、単に名前や式が似ているだけでなく
このような関係があります。

まとめ

二項定理と二項分布の関係について解説をしました。

二項分布の確率の総和が1であることを証明するために二項定理が用いられる。

これら二つの関係として、しっかりと覚えておきましょう。


▶︎ 高校数学B「統計的な推測」シリーズ全体の目録はこちら!

共通テスト・大学入試に向けて勉強を始めたい方は、林個別指導中にお問い合わせください。

無料のオンライン体験授業も用意しております!

▶︎ [公式LINEに登録する]
▶︎ [お問い合わせフォームへ]

Follow me!