大学入学共通テスト2025年度 本試験 解説【統計的な推測】【数学Ⅱ・数学B・数学C】

2025年度大学入試共通テスト本試験(数学ⅡBC)で出題された「統計的な推測」について、全設問を順番にやさしく丁寧に解説します。

試験問題の概要

各設問の解説

解くために必要な考え方・公式

単元ごとの復習ポイント

これらについて分かりやすくまとめています。

大学入試・共通テスト・学校の定期テスト対策にご活用ください。

▶︎ 統計的な推測を最初から整理したい方はこちら(シリーズ目録)

2025年度 試験問題の概要

2025年度の本試験は、レモンの重さとサイズ分けに関する設定から始まります。

大きな流れは次の3段階です。

① 過去データを使って今年の収穫を推測する(確率・二項分布)

  • 今年のレモンが L サイズである確率
  • 20万個収穫したとき、L サイズの個数の期待値

② 今年の一部データを使って母平均を推定する(標本平均・信頼区間)

  • 母平均の 95% 信頼区間の幅が 4 以下になるために必要な標本数

③ 過去と今年を比較する(仮説検定)

  • 「今年のレモンは過去より軽いと言えるか」を有意水準5%で判断

題材はかなりスタンダード。

設問は3題ともに「統計的な推測」の頻出問題です。

どの場面でどの手法を使うか

各場面で問われていることとその解決策

こちらを意識しながら読み進めてみてください!

問題の解説

① 過去データを使って今年の収穫を推測する(確率・二項分布)

ア … 4
イ … 3
ウ … 3
エ … 2
オ … 4

📘解説

もんだい

今年収穫するレモンがLサイズである確率(過去のデータを参考に)

まず問われたのは今年収穫するレモンがLサイズである確率
(1)時点では、過去のデータをそのまま用いて考えます。

  • レモンの重さは正規分布 N(110, 20²) に従う
  • レモン1個の重さを確率変数X で表す
  • 求める確率はP(110 ≦ X ≦ 140)

標準化と正規分布表の活用で答えを求めましょう。

今年収穫するレモンがLサイズである確率は0.4332(約43%)

もんだい

今年収穫するレモン20万個について、Lサイズであるレモンの個数の期待値(過去のデータを参考に)

次は今年収穫するレモン20万個について、Lサイズであるレモンの個数の期待値

  • レモンの個数は20万個
  • Lサイズのレモンの個数を、確率変数Y で表す。
  • Y は二項分布に従う

Y は二項分布に従う。について考えましょう。

レモン1個がLサイズである Y = 1
レモン1個がLサイズでない Y = 0

このように設定すれば、確率変数Y の期待値がそのままLサイズのレモンの個数になりますね。

レモンの個数 n = 200000
レモン1つがLサイズである確率 p = 0.4332

二項分布の期待値 E[Y] = np より

今年収穫するレモン20万個について、Lサイズであるレモンの個数の期待値は86,640個

🧩解答に必要な考え方・公式

解説で用いた考え方・公式をまとめています。
不安のある単元は復習しましょう!

確率変数の標準化
正規分布表の活用
二項分布の期待値

② 今年の一部データを使って母平均を推定する(標本平均・信頼区間)

カ … 6
キ … 5
ク … 3
ケ … 8
コ … 5

📘解説

もんだい

今年収穫するレモンの重さの平均について(今年のデータを参考に)

95%信頼区間が4以下になるためにはいくつの標本が必要か

今年収穫するレモンの重さの平均について問題です。
これはつまり、母平均を求める問題ですね。

今年収穫するレモンの重さの母平均について、95%信頼区間が4以下になるためにはいくつの標本が必要かが問われています。

母集団・標本の問題は解答の手順がかなり決まっています。
いきなり答えについて考えるのではなく、はじめに必要な手順を踏んでいきましょう。

まずは語句に対応するものについて整理から。

ある地域で今年収穫されるレモンについて…

  • 母集団 … レモン全体
  • 母平均 … レモン全体の重さの平均
  • 母標準偏差 … レモン全体の重さの標準偏差

レモン全体からn個のレモンを取り出して…(n は十分に大きい数)

  • 標本 … 取り出したレモン
  • 標本平均 … 取り出したレモンの重さの平均
  • 標本標準偏差 … 取り出したレモンの重さの標準偏差

次に標本平均について考えます。

  • 母平均 … m
  • 母標準偏差 … σ

標本の大きさが十分に大きいとき、標本平均がとる分布は正規分布です。

続いて母平均m に対する95%信頼区間について。

95%信頼区間の幅は

ここまではテンプレの処理としましょう。
ここから、今回の問題で問われていることについて考えます。

95%信頼区間の幅が4以下になる標本の大きさ(n の値)を考えます。

母標準偏差 σ = 20 を用いると

これを満たす最小のn をn₀ とすると
n₀ = 385 となります。

統計的な推測単元における計算問題は、計算の工夫で処理時間を短縮しましょう!

今年収穫するレモンの重さの平均について
95%信頼区間が4以下になるためには少なくとも385の標本が必要

🧩解答に必要な考え方・公式

解説で用いた考え方・公式をまとめています。
不安のある単元は復習しましょう!

標本平均
母平均の推定

~準備中~

③ 過去と今年を比較する(仮説検定)

サ … 0
シ … 5
ス … 0
セ … 3
ソ … 5
タ … 9
チ … 1
ツ … 0

📘解説

もんだい

今年収穫するレモンの重さが、過去と比べて軽いといえるかの検定

今年収穫するレモンの重さが、過去と比べて軽いといえるかを考える問題です。
仮説検定の問題ですね。

標本の大きさは400、母標準偏差は20 として有意水準5%で検定を行います。

仮説検定の問題も母集団・標本の問題と同様に、決まった手順をもとに進めることが重要です。

はじめに語句に対応するものについて整理。

  • 検証したい仮説 今年のレモンの母平均(m)は過去の平均(110)よりも軽い
  • 対立仮説 m < 110
  • 帰無仮説 m = 110

標本の大きさは400、母標準偏差は20 として有意水準5%で検定を行います。

まずは帰無仮説が正しいと仮定して、標本平均の分布を考えます。

(2)でも扱ったこの考え方を用いると

とすることができます。

続いて、今年のデータを用いて仮説が正しいかの判断。

今年のレモンの重さの母平均は過去の平均よりも軽いということを有意水準5%で検定しています。

今年のレモンから無作為に抽出した400個の重さの平均が108.2。

この108.2 が正規分布 N( 110, 1 ) において下から5%以内にあった場合、帰無仮説は棄却。
つまり今年のレモンの重さの母平均は過去の平均よりも軽いということになります。

(今回は棄却域を求めるのではなく、108.2 以下になる確率が5% 以下であれば棄却する、と考えるように誘導されています。)

この値をパーセント表示した値は優位水準5%よりも小さいため、帰無仮説は棄却されます。

したがって、優位水準5% で今年収穫されるレモンの重さの母平均は、110より軽いと言えます。

🧩解答に必要な考え方・公式

解説で用いた考え方・公式をまとめています。
不安のある単元は復習しましょう!

仮説検定

~準備中~

確率変数の標準化
正規分布表の活用

まとめ

2025年度大学入試共通テスト 本試験 数学ⅡBC 統計的な推測について解説しました。

各場面で何が問われていて、それをどう解決するのかをうまくつかみましょう。

考え方・公式があいまいな単元は必ず復習を行って、今年の共通テストで高得点を取る準備をしてください!


▶︎ 統計的な推測を最初から整理したい方はこちら(シリーズ目録)

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