[高校数学Ⅰ] 判別式はどう使う?二次方程式・二次関数での使い方
この式を覚えること自体はそれほど難しくはありません。
しかし、
この式で何が分かるのか
どのように使えばよいのか
これらをきちんと説明することは意外と難しいですよね。
判別式Dは、ただ公式を暗記するだけではなく、二次方程式の解と二次関数のグラフをつなげて考えるための重要な道具です。
この記事では、
- 判別式とは何か
- 二次方程式での使い方
- 二次関数での使い方
- 「解の個数」と「共有点の個数」がなぜ同じなのか
- 二次不等式への応用
について解説をします。
判別式についてしっかりと整理をして、
定期テストや共通テストへの準備を行いましょう!
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判別式とは何か?

まず、二次方程式
を考えます。
この二次方程式を解くときには、解の公式を使うことができます。
このとき、ルートの中にある
を判別式といい、
と表します。
判別式という名前の通り、これは二次方程式の実数解の個数を判別するために使う式です。
ここで重要なのは、
判別式そのものが「解の個数」なのではない
ということです。
例えば判別式 D=1 となったから解は1つ。
このような考え方は×です。
判別式はその値が正なのか、0なのか、負なのかで、実数解の個数を示します。
ここからは、判別式D が
二次方程式・二次関数それぞれにおいて何が判別できるのかを確認しましょう。
二次方程式では、解の個数が判別できる
まずは二次方程式から。
判別式 は二次方程式において、解の個数を判別することができます。
※ここでは実数解の個数について考えます
ある二次方程式
に対して解の公式を用いると
これに対して判別式 を当てはめると
とします。
このとき、Dの値が正なのか、0なのか、負なのかで、解の個数が変わります。
D>0 のとき
このとき、解は の二種類存在することになります。
よって、判別式D>0 であれば、二次方程式は異なる二つの実数解をもつことになります。
D=0 のとき
であれば となるため
このときの解は の一種類のみです。
このときの解のことを重解と呼びます。
よって、判別式D =0 であれば、二次方程式は重解をもつ(解は一つ)ことになります。
D<0 のとき
ここが特に難所です。
実数の範囲では、負の数の平方根は定義されません。
つまり を実数の範囲で定義することはできません。
そのため、解である も同様に定義できません。
したがって、実数解はありません。
よって、判別式D <0 であれば、二次方程式は実数解をもたない(解は0個)ことになります。
判別式と二次方程式の解の個数のまとめ
まとめると、
| 判別式 | 二次方程式の実数解 |
|---|---|
| D>0 | 2個 |
| D=0 | 1個(重解) |
| D<0 | 0個 |
となります。
与えられた方程式に解の公式を用いればもちろん解を特定することはできます。
しかし解の個数を知りたいだけであれば、その一部である の値から特定することができるのです。
このように、判別式を使うことで、実際に二次方程式を解かなくても、実数解が何個あるのかを判別できます。
二次関数では、x軸との共有点の個数が判別できる
次は二次関数です。
ここからが、判別式を理解するうえで特に重要なポイントです。
判別式 は二次関数において、x軸との共有点の個数が判別できます。
二次関数
のグラフを考えてみましょう。
このグラフとx軸との共有点が何個あるのかを、判別式を使って判別することができます。
なぜでしょうか?
「解の個数」と「共有点の個数」がなぜ同じなのか?
二次関数
とx軸
の共有点を考えてみます。
2つのグラフの共有点では、 と の値がどちらの式にも共通しています。
つまり、
を同時に満たす点を探せばよいことになります。
この2つの式から を消去すると、
となります。
つまり、
「共有点の個数を求める」=「連立方程式の解の個数を求める」ということです。
例えば、
とx軸の共有点を考えるなら、
の解の個数を考えればよいということです。
この時の判別式は
D>0 より解の個数は2つ、
よって与えらた二次関数とx軸の共有点の個数は2つです。
二次関数と一次関数の共有点にも判別式を使える
と
の共有点なら、
この二次方程式の解の個数を考えることで、共有点の個数を特定することができます。
つまり、2つのグラフの共有点を求める問題も、
連立して1つの方程式にすれば、判別式で共有点の個数を判断できるということです。
判別式と二次関数のグラフの関係まとめ
したがって、
について判別式
を考えると、
| 判別式 | 二次関数とx軸の共有点 |
|---|---|
| D>0 | 2つ |
| D=0 | 1つ |
| D<0 | 交わらない(0個) |
となります。
このように判別式は、
「二次方程式の解の個数」だけでなく、
「二次関数のグラフとx軸との共有点の個数」を判断するためにも使えるわけです。
判別式は二次不等式にも使える
判別式は、二次不等式を考えるときにも登場します。
例えば、
のような二次不等式では、二次関数
のグラフを考えることで、不等式の解を判断できます。
このとき重要なのが、二次関数とx軸の位置関係。
このとき、判別式によって
- x軸と2点で交わる
- x軸と1点で接する
- x軸と交わらない
のどの状態なのかを判断できます。
詳しくは「二次不等式を攻略する(作成予定)」の記事で解説をします。
まとめ
判別式は、 で表される式です。
判別式の符号によって二次方程式の実数解の個数を判別します。
そして、この考え方は二次関数のグラフとx軸との共有点の個数にもつながります。
「二次方程式の解」→「グラフの共有点」
この関係を理解しておくと、二次関数の問題をよりスムーズに解けるようになります。
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