【共通テスト対策】中和点のpHは7? 指示薬の選び方も解説|文系のための高校化学基礎

「中和点のpHは必ず7になるの?」

「フェノールフタレインとBTBはどう使い分けるの?」

このあたりは定期テストや共通テストでもよく出題されるポイントです。

実は、中和点のpHはいつも7になるわけではありません。

酸・塩基の強弱によって中和点のpHは変化し、それに合わせて使う指示薬も変わります。

この記事では

  • 中和点のpHはどう決まる?
  • なぜ7からずれる?
  • 指示薬はどう選ぶ?

について、文系の高校生向けに分かりやすく解説します。

【共通テスト攻略】文系のための高校化学基礎 目録はこちら!

中和点とは?

まずは中和点とは何なのについて確認しましょう。

中和点とは、
酸が放出したH⁺の量と、塩基が放出したOH⁻の量が等しくなった点
のことです。

ここで注意したいのは「中和点=pHが7である」ではないということ。

中学校で習う中和では確かにpH=7でした。
そのためBTB溶液を使って中和反応を調べましたね。

しかし、高校化学では、中和点は必ずしもpH=7とは限りません。

中和点のpHは、中和で用いる酸・塩基の性質によって決まります。

中和点のpHはどう変わる?

中和点のpHは、中和で用いる酸・塩基の性質によって決まります。

強酸・強塩基と弱酸・弱塩基
これらのうちどれを使うかで中和点のpHが異なります。

覚えるべき4パターンについて整理しましょう。

塩基中和点のpH
強酸強塩基
強酸弱塩基7より小さい
弱酸強塩基7より大きい
弱酸弱塩基不定

強酸+強塩基はpH=7となります。
中学校でならう中和反応と同じです。

強酸+弱塩基と弱酸+強塩基は注意が必要。
これらはpHが7からずれます。

覚え方としては「強い方にずれる」をおすすめします。

強酸+弱塩基 … 酸が強い → pHが酸側(1の方)に近づく
弱酸+強塩基 … 塩基が強い → pHが塩基側(14の方)に近づく

弱酸+弱塩基は試験で問われることはほとんどありません。

相対的に強い方にpHが寄りますが、共通テストではほとんど出題されません。

なぜ中和点は7からずれる?

なぜ強酸+弱塩基や弱酸+強塩基は中和点のpHが7からずれるのでしょうか。

それは中和によって生成される塩が加水分解を起こすからです。

酢酸(弱酸)と水酸化ナトリウム(強塩基)の中和反応を例に見ましょう。

CH₃COOH + NaOH → H₂O + CH₃COONa

中和点に達したとき、酢酸の放出するH⁺と水酸化ナトリウムの放出するOH⁻の量は等しいです。
そのためpHは7になってもよさそうですよね。

しかし、中和で生成される酢酸ナトリウムという塩がpHを7からずらしているのです。

この塩は水溶液中では電離をしています。

CH₃COONa → Na⁺ + CH₃COO⁻

この酢酸イオン(CH₃COO⁻)が少し曲者です。

酢酸は弱酸であり、電離している状態だと不安定になります。

そのため酢酸イオンは、
周りにいる水からH⁺ を奪ってでも、もとの酢酸に戻ろうとします。

CH₃COO⁻ + H₂O → CH₃COOH + OH⁻

その結果、あらたにOH⁻が生成され、溶液は塩基性寄りになります。

そのためpHは7より大きい値にずれるのです。

強酸+弱塩の場合も同様に塩が作用します。

HCl + NH₃ → NH₄Cl

中和反応で塩を生成して、

NH₄Cl → NH₄⁺ + Cl⁻

その塩が電離をします。

NH₄⁺ はNH₃に戻りたがるので、

NH₄⁺ + H₂O → NH₃ + H₃O⁺

H₃O⁺ はオキソニウムイオンと呼びますが、これが溶液を酸性寄りにしています。

そのため中和点のpHは7より小さくなります。

中和滴定ではどの指示薬を使う?

中和滴定で中和点に達したかを確認するためには、指示薬を使います。

それぞれの指示薬は特定のpHで色が変わるため、
色の変化で中和点に達したかどうかを確認するのです。

今回はBTB溶液、メチルオレンジ、フェノールフタレイン溶液の3種類について覚えましょう。

中和滴定:指示薬の使い分け

塩基用いる指示薬
強酸強塩基BTB溶液、メチルオレンジ、フェノールフタレイン溶液
強酸弱塩基メチルオレンジ
弱酸強塩基フェノールフタレイン溶液

強酸+強塩基であればどの指示薬を用いても大丈夫ですが、
それ以外ではそれぞれに適した指示薬を用いる必要があります。

各指示薬の色の変化もこの場でおさえておきましょう。

BTB溶液の色の変化

中学校の時に習った指示薬はBTB溶液ですね。

pHが7より小さい場合は黄色
pHが7で緑色
pHが7より大きい場合は青色

このように色を変えるため、
中和点のpHが7である強酸+強塩基の中和滴定に適しています。

メチルオレンジの色の変化(強酸+弱塩基)

先ほど確認したように、
強酸+弱塩基の場合は中和点のpHが7より小さくなります。

BTB溶液では中和点に達したかの確認が難しいので、
強酸+弱塩基ではメチルオレンジを用います。

pHが3までは赤
pHが3から4ではオレンジ
pHが4からは黄色

このように色を変えます。

フェノールフタレイン溶液の色の変化(弱酸+強塩基)

弱酸+強塩基の場合は中和点のpHが7より大きくなります。

弱酸+強塩基の中和滴定では、フェノールフタレイン溶液を使います。

中学校ではアンモニアを調べるために使った試薬ですね。

pHが8までは無色
pHが8から9.8で徐々に赤紫色
pHが9.8からは赤紫色

このように色を変えます。

各指示薬の色の変化まで覚えて、
定期テストや共通テストに備えましょう!

まとめ

中和点のpHは扱う酸・塩基の強弱によって7からずれることがあります。

中和点のpHがずれる原因は塩の加水分解です。

中和滴定の各パターンで用いる指示薬についてもしっかりと覚えておきましょう。

文系のための高校化学基礎目録はこちら!

共通テスト・定期テストにむけて化学基礎全体を学習したい方は、
こちらの目録をチェックしてください。

Follow me!