[高校数学Ⅰ] 有名角の三角比は覚えるべき?|三角比の求め方・覚え方

「sin30°などは覚えないとだめですか?」

三角比の学習を始めたばかりの生徒によくこんな質問をされます。

高校数学Ⅰ「三角比」を学習するうえで避けられないのが、有名角(30°, 45°, 60°)の三角比の値をどう扱うか。

これは覚えないといけないのか、導出方法が分かっていればよいのか…

結論を述べると有名角の三角比の値は、
導出法をしっかり身に付けて、そのうえで暗記必須です!

この記事では、有名角の三角比の導出方法の解説から始めて、
三角比の値を暗記すべき理由・おすすめの暗記方法の紹介まで行います。

この記事を読んでわかること
  • 有名角の導出方法
  • なんで三角比の値を覚えるの?
  • 三角比の表の暗記方法

これらの疑問についてここで理解を深めて、
学校の試験や共通テストに備えましょう!

三角比って何?(復習)

三角比とは、直角三角形の2辺の長さの比を表すものです。

sin∠CAB=対辺斜辺sin∠CAB = \frac{対辺}{斜辺}

cos∠CAB=隣辺斜辺cos∠CAB = \frac{隣辺}{斜辺}

tan∠CAB=対辺隣辺tan∠CAB = \frac{対辺}{隣辺}

これら3つの比をsin(サイン)、cos(コサイン)、tan(タンジェント)と呼びます。

まずは三角比についてしっかりと整理がしたい方はこちらの記事をチェックしてください。

[高校数学Ⅰ]三角比って何?|直角三角形の辺の比とsin cos tan

有名角の三角比の導出方法|sin cos tan の値

有名角に対応するsin, cos, tan は、図を書いて求めることができます。

図を書いて三角比を求める方法について、ここで覚えておきましょう。

45°の三角比の求め方

ひとつの角が45°の直角三角形を書きます。

この場合は直角二等辺三角形、三角定規の形です。

この三角形に辺の長さを書き込みます。

直角二等辺三角形の辺の比は 1:1:21:1:\sqrt{2}
これを辺の長さとして図に書き込みましょう。

これで三角形は完成。

この図をもとに三角比を求めます。

sin45°は 対辺斜辺sin45°は\ \frac{対辺}{斜辺} なので

sin45°=12sin45°= \frac{1}{\sqrt{2}}

cos45°は 隣辺斜辺cos45°は\ \frac{隣辺}{斜辺} なので

cos45°=12cos45°= \frac{1}{\sqrt{2}}

tan45°は 隣辺対辺tan45°は\ \frac{隣辺}{対辺} なので

tan45°=1tan45°= 1

30°の三角比の求め方

一つの鋭角が30°である直角三角形を書きます。

今回は辺の値まで書き込んでしまいます。

この図をもとに三角比を求めます。

sin30°は 対辺斜辺sin30°は\ \frac{対辺}{斜辺} なので

sin30°=12sin30°= \frac{1}{2}

cos30°は 隣辺斜辺cos30°は\ \frac{隣辺}{斜辺} なので

cos30°=32cos30°= \frac{\sqrt{3}}{2}

tan30°は 隣辺対辺tan30 °は\ \frac{隣辺}{対辺} なので

tan30°= 13tan30 °=\ \frac{1}{\sqrt{3}}

このように、図を書くことで三角比を導出することができます。

なんで三角比の値を覚えるの?|暗記の重要性

このように図を書いて求めるスキルも確かに重要です。

しかし毎回図を書いて計算するのは大変ですよね?

これらの値を考えるたびにいちいち図を書くと、
試験中のかなりの時間を消費してしまいます。

だから、あらかじめ覚えておくのです!

定期テストや共通テストでは、
有名角の三角比はあらかじめ暗記しておくこと
これが前提になります。

有名角の三角比の暗記法|表を埋めるコツ

有名角の三角比の値を覚える大切さはわかったけど、実際に覚えるのは厳しい…

そのような方は、まずは三角比の表を埋める練習から始めることをおすすめします。

今回は、0°から90°までの表を扱います。

表に数値を入れる際のコツについて解説をします。

三角比の表(0°から90°)

三角比 角度0°30°45°60°90°
sinθ01/2√2/2√3/21
cosθ1√3/2√2/21/20
tanθ01/√31√3定義なし

この表を覚えるにはコツがあります。

それはsin は0から1へ
cos は1から0へ
tan はsin, cos の値を見て決めるということです。

三角比の表の暗記法 sin(サイン)

まずはsin (サイン)θ から始めましょう。

三角比 \ 角度0°30°45°60°90°
sinθ01/2√2/2√3/21

各値の分母を2にします

0 = 0/2
1 = 2/2

三角比 \ 角度0°30°45°60°90°
sinθ0/21/2√2/2√3/22/2

さらに各値の分子を書き換えます

0 = √0
1 = √1
2 = √4

三角比 \ 角度0°30°45°60°90°
sinθ√0/2√1/2√2/2√3/2√4/2

このように書き換えると、ある規則性が見えてきます。
分子の値に注目すると…

値が右に1つ進むたびに、√の中身が+1されている!

√0 からスタートして√4 まで増えていますね。

sinθ の各値の暗記に苦戦している方は、
ぜひこのように覚えてください!

sin について覚えてしまえば、あとは簡単です。

sin(サイン)と cos(コサイン)の関係

cos の値の暗記に進む前に、
sin(サイン)と cos(コサイン)の関係の公式をチェックします。

これらも超重要な公式ですね。

この公式を活用すれば、sin の値からcos を求めることができます。

sin0°cos90°
sin30°cos60°
sin45°cos45°
sin60°cos30°
sin90°cos0°

※sinθ と cosθ の関係

sinθの値とこの関係を覚えて
cosθの値はサインの値を逆順に書く

これをもとに、cos の表も覚えてしまいましょう。

三角比の表の暗記法 cos(コサイン)

sinθの値をもとに、
cosθについて覚えましょう。

三角比 \ 角度0°30°45°60°90°
sinθ01/2√2/2√3/21

まずは先ほどおぼえたsin の表。

これに加えて

sin とcos の関係式より
cos の値はsin の値を逆順に書く

そうすると、cos の表は…

三角比 \ 角度0°30°45°60°90°
cosθ1√3/2√2/21/20

sin, cos の値を見比べてみましょう。

三角比 \ 角度0°30°45°60°90°
sinθ01/2√2/2√3/21
cosθ1√3/2√2/21/20

こうして並べると、sin とcos の関係性が見つけやすいですね。

これでcos もクリア!

sin(サイン)・ cos(コサイン)とtan(タンジェント)の関係

tan の値を暗記する前に、
先にsin, cos とtan の関係の公式を覚えましょう。

この公式をさらに、tan の値を暗記するように変えます。

sin とcos はどちらも同じ値を分母とすることができます。

そのことを利用すると…

このように書き換えることができます。

※これは正式な公式というよりは、
tan の値を求めるために頭の中で唱える用の式です!

これを踏まえてtan の暗記法に進みましょう。

三角比の表の暗記法 tan(タンジェント)

いよいよtan (タンジェント)から始めましょう。

三角比 \ 角度0°30°45°60°90°
sinθ01/2√2/2√3/21
cosθ1√3/2√2/21/20

まずはsin, cos の各値を分子だけにしましょう。

三角比 \ 角度0°30°45°60°90°
sinθ 分子01√2√31
cosθ 分子1√3√210

そして、tan を求める公式

これを用いると…

三角比 \ 角度0°30°45°60°90°
sinθ01/2√2/2√3/21
cosθ1√3/2√2/21/20
tanθ0/11/√3√2/√2√3/11/0

各値を整理します。

a / 1 = a
√2/√2 = 1
1 / 0 は定義できない

三角比 \ 角度0°30°45°60°90°
sinθ01/2√2/2√3/21
cosθ1√3/2√2/21/20
tanθ01/√31√3定義なし

sin とcos が覚えられていれば、
tan はそれぞれの分子から求めることができます。

これにてtan もクリア!

表が埋められるようになったら… それぞれの値を覚える

三角比の表が埋められるようになったら、
今度はそれぞれの値が直接答えられるように練習しましょう。

このころには√3 / 2 や 1 / 2 などの値はなんとなく頭に入っているはずなので、
後はそれをsin60°やcos60°とつなげるだけ。

どの値を聞かれても答えられるように繰り返し練習をしてください。

まとめ

有名角の三角比について解説をしました。

まずはそれぞれの値について、図を使って求められるように練習をしましょう。

それができたら三角比の表を埋めるトレーニングをして、
最終的には個別の値をパッと答えられるようにしてください!

Follow me!