高校数学Ⅰ 第1章『数と式』ってどんな単元?|重要ポイントまとめ

高校数学は中学校より学習内容が大幅に増えます。

そのため、
「この単元で何を学ぶのか」と「どこが重要なのか」
を単元ごとに把握しておくことが大切です。

この記事では、高校数学Ⅰの第1章「数と式」について、
その要点を分かりやすくまとめています。

単元の全体像、自分が復習すべき内容の把握にご活用ください。

高校数学Ⅰ『数と式』の全体像

「数と式」は、二次関数や数学Ⅱの多くの単元につながる基礎単元です。

難しい考え方や発想の勝負よりも、
速く正確に計算をすることが重要な単元です。

中学校の1学期に習った「四則の計算」「文字式の計算」のようなイメージです。

ここが不十分なまま先の単元に進むと、計算ミスや解法の理解不足につながります。

以下が具体的な内容です。

単元名発想の難しさ計算の難しさ
多項式の加法・減法・乗法★☆☆★★☆
因数分解★★☆★★★
実数★☆☆★☆☆
一次不等式・連立不等式★☆☆★★☆

発想・計算ともに一番難しいのが「因数分解」です。

また、図の使い方に慣れるまで苦戦するのは「連立不等式」です。

これらの単元は特に時間をかけて演習を行いましょう。

ここからはそれぞれの小単元について詳しく見ていきましょう。

学習アドバイス・重要な公式を整理しています。

多項式の加法・減法・乗法

(a+b+c)2=a2+b2+c2+2ab+2bc+2ca(a+b+c)^2=a^2+b^2+c^2+2ab+2bc+2ca

(a+1)(a−1)(a2+1)=a4−1(a+1)(a-1)(a^2+1)=a^4-1

発想の難しさ:★☆☆

計算の難しさ:★★☆

式を展開して同類項をまとめる処理です。

これ自体が入試に出ることはあまりありませんが、
様々な問題を解く道中で必ず使います。

学習アドバイス

展開はがむしゃらに行っても解けますが、
多くの場合は効率の良い解き方があります。

パターンをしっかりと認識すること
新しいパターン(公式)を覚えること

問題を見た時に、
「この問題はこの工夫をする!」

と答えられるようにしましょう。

重要な公式

(a+b)3=a3+3a2b+3ab2+b3(a+b)^3=a^3+3a^2b+3ab^2+b^3

(a+b)(a2−ab+b2)=a3+b3(a+b)(a^2-ab+b^2)=a^3+b^3

これらは瞬時に使えるまで練習しましょう。

因数分解

x4+4=(x2+2x+2)(x2−2x+2)x^4+4=(x^2+2x+2)(x^2-2x+2)

x2+3xy+2x+2y2+3y+1=(x+y+1)(x+2y+1)x^2+3xy+2x+2y^2+3y+1=(x+y+1)(x+2y+1)

発想の難しさ:★★☆

計算の難しさ:★★★

多項式を積の形に分解する問題です。

ここは数学Ⅰの最初のつまずきポイント。

学校の授業が始まる前に予習をしておくことを強くすすめます。

学習アドバイス

展開とは違って力業が通用しないのが因数分解。

まずは各パターンの問題演習から。

そして、様々なパターンが混じったテストでも、
ひとつずつ落ち着いて解けるように練習をしましょう。

特にたすき掛けの問題は二次関数や二次不等式を解く上で必須です。

素早く解くコツを身に付けましょう。

▶[高校数学Ⅰ] 因数分解 たすき掛けの簡単なやり方をやさしく解説!|効率よく解く3つのコツ

重要な公式

展開で覚えた公式について、
逆の形でも使えるようにしましょう。

a3+3a2b+3ab2+b3=(a+b)3a^3+3a^2b+3ab^2+b^3=(a+b)^3

a3+b3=(a+b)(a2−ab+b2)a^3+b^3=(a+b)(a^2-ab+b^2)

実数

13−1=3+1(3−1)(3+1)=3+12\frac{1}{\sqrt{3}-1}=\frac{\sqrt{3}+1}{(\sqrt{3}-1)(\sqrt{3}+1)}=\frac{\sqrt{3}+1}{2}

発想の難しさ:★☆☆

計算の難しさ:★☆☆

平方根を含む計算です。

展開と同様、この問題単体が難しいというよりは、
この先の様々な単元で登場する処理を学びます。

学習アドバイス

平方根を含む多項式の有理化・二重根号は数学Ⅰで初めて習う人が多いです。

これらは解法の手順をしっかりと身に付けましょう。

13−1=3+1(3−1)(3+1)=3+12\frac{1}{\sqrt{3}-1}=\frac{\sqrt{3}+1}{(\sqrt{3}-1)(\sqrt{3}+1)}=\frac{\sqrt{3}+1}{2}

4−23=(3−1)2=3−1\sqrt{4-2\sqrt{3}}=\sqrt{(\sqrt{3}-1)^2}=\sqrt{3}-1

重要な公式

1a−b=a+ba−b\frac{1}{\sqrt{a}-\sqrt{b}}=\frac{\sqrt{a}+\sqrt{b}}{a-b}

特に有理化の処理は途中式を減らして行えるように公式を覚えましょう。

一次不等式・連立不等式

2x−1>52x-1>5

ax−1>3ax-1>3

発想の難しさ:★☆☆

計算の難しさ:★★☆

中学では“立式”まででしたが、高校では実際に不等式を解いていきます。

不等号の向きの決まりや連立不等式の解法に慣れるまで時間がかかるので、
ここも学校よりも先に予習することをおすすめします。

学習アドバイス

まずは問題数を解いて不等式に慣れることが重要です。

両辺に負の数をかける場合の処理は、
計算ミスを多発しないように気を付けましょう。

それができたら次に重要なのは、
数直線を利用した解法を身に付けることです。

中学校で図やグラフを書く習慣がなかった人はここで身に付けましょう。

単に計算をするだけでなく、それを図にまとめて答えを導き出すことが重要です。

高校数学への取り組み|予習って必要?

高校数学では、その単元の初見学習=授業という状態で挑むのは危険です。

内容の密度が高く、理解が追いつかないまま進んでしまうこともあります。

そのため、あらかじめ自分で初見学習を済ませておく必要があります。

  1. YouTubeなどで、単元の流れをざっくりつかむ。
  2. 入門問題精講や黄色チャートなどの参考書で例題を読む。
  3. 自分で手を動かして、式を展開・整理してみる。

この記事の役割はステップ1の「単元の流れをざっくりとつかむ」というものですね。

ここで大切なのは「全部理解しようとせず、ざっくりでOK」と考えることです。

授業前にざっくりと触れておくことで、「どの単元・考え方が自分にとって難しいか」を把握することができます。

難所は授業を集中してきく、先生に質問をする、土日にがっつり時間を取ってクリアする、などの対策も立てやすくなりますね。

高校の定期テスト・模試までにやること

学校の授業が始まる前に予習が済ませられるようになったら、次はそのアドバンテージを活かして定期テスト・模試の得点アップを狙いましょう。

黄色チャートを例にすると、テストまでの流れの一例は次のようになります。

期間別・やること
  1. 学校の授業に合わせて:例題を解く(解けない問題は要対策)
  2. テスト2週間前:例題とPRACTICEを解く(解けない問題はマーク)
  3. 直前の土日:EXERCISESを解く(解けない問題はマーク)

※自分の現在の学力やかけられる時間・志望校によって期間別にやることを調整!

重要なポイントは二点。

目安として大まかな指針を持つことと、達成できない場合の対策も考えておくことです。

こうすることで、現在の自分状態が想定よりも進んでいるのか遅れているのかが客観視できるようになります。

さらに達成できない場合の対策も決まっていれば、わからないものがそのままになってしまうリスクを減らすことができますね。


また、テスト期間中に解けるようにならなかった問題(どうしても発生してしまいます)はいったんマークをしておきましょう。

テスト期間にやらなかった問題・マークを付けた問題がいくつか残っている状態になりますね。

テスト後の土日や長期休みにそれらについて再び演習を行って、模試までにクリアできるように準備をしましょう。

まとめ

この記事で紹介したポイントをもう一度確認してみましょう!

「数と式」は高校数学のスタート地点であり、全単元の土台です。

単元名発想の難しさ計算の難しさ
多項式の加法・減法・乗法★☆☆★★☆
因数分解★★☆★★★
実数★☆☆★☆☆
一次不等式・連立不等式★☆☆★★☆

▶[高校数学Ⅰ] 因数分解 たすき掛けの簡単なやり方をやさしく解説!|効率よく解く3つのコツ

「二次関数」や「三角比」など先の単元でつまずかないように、
各単元の理解+計算手順の最適化を行いましょう。

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